天然歯のような感覚で噛める治療法「インプラント」
歯を失ってしまったとき、歯の機能を補うための治療=補綴(ほてつ)治療が必要となります。補綴治療には入れ歯やブリッジなどがありますが、噛む力が十分に発揮できないといったお悩みをお持ちの方が少なからずいらっしゃいます。
そこで登場したのが、インプラント治療です。インプラントとは人工歯根のこと。骨折などの整形外科手術などにも用いられる体にやさしいチタンを用いた人工歯根を、顎の骨に直接埋め込み、上部に天然歯と変わらない見た目の人工歯を装着します。顎の骨と人工歯根がしっかりと結合するため自分の歯で噛んでいるのと変わらない使用感が得られると、最近注目の治療法です。これまで入れ歯を使っていてご不満がある方、入れ歯とは別の治療法に興味がある方は、ぜひ一度、当院へご相談ください。
インプラントのメリット・デメリット
インプラント治療には、メリットもデメリットもあります。ご紹介するメリット・デメリットをしっかりとご理解のうえ、治療法の選択にお役立てください。
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- 天然歯のような噛み心地、噛む力がよみがえる
- 治療したことがわからないほど自然な仕上がりになる
- 1本からの治療が可能で、周囲の健康な歯へ負担を与えない
- 噛むことによる刺激が顎の骨に伝わることで、骨が痩せにくくなる
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- 外科的手術を必要とする
- 全身疾患などがあると、治療が受けられないことがある
- 自費診療となるため、費用が高額になる
- 治療期間が長期になる(数ヶ月~1年以上)
当院のインプラント治療
ストローマンインプラントによる高精度な治療
当院では、スイスで生まれたインプラント「ストローマンインプラント」を採用しています。ヨーロッパを中心に全世界で高いシェアを誇り、世界中のインプラントドクターから厚い信頼が寄せられています。
国際的研究チームITIと骨整形分野で実績を持つストローマン研究所による共同開発で生まれたインプラントは、優れたさまざまな特徴を持っています。当院では本システムこそ患者さんに良好な治療結果をもたらすものと考え、数十とあるインプラントシステムの中から厳選してこちらを採用しました。
- (1)専門トレーニングを受けた認定医しか取扱ができない
- (2)世界的シェアがあるため海外に転居したとしても変わらぬ質の高いメンテナンスを受けられる
- (3)日本人の顎骨に適しており負担がかかりにくい形状である
- (4)手術方式が一回法であるため、手術による負担が抑えられる
- (5)治癒期間が他のインプラントシステムよりも短い
インプラント専門医による高度な治療
当院のインプラント治療は、日本口腔インプラント学会によるインプラント専門医が担当します。インプラント専門医とはインプラント治療における知識・経験を十分に持ち合わせている歯科医師のみが診査・試験を経て認定される資格制度で、確かな技術と見識を持つ証となります。
また、当院では専門医に認定されたからといって努力を怠っていいわけではなく、日々の診療はもちろん情報収集や勉強・研究、学会への参加、論文発表などを継続することで、より高度なインプラント専門医を目指しています。
インプラント治療の流れ
STEP1.ご相談・カウンセリング
お口のお悩みやご希望についてお聞きします。また、インプラント治療についてもしっかりとご説明します。
STEP2.精密検査
精密検査を行います。歯を失った箇所だけでなく、お口全体にどのように神経や血管が通っているかCTスキャンで詳細に検査します。
STEP3.治療計画の立案
検査の結果から治療が可能かどうかを診断します。可能な場合は最善と思われる治療計画をご提案します。わからないことや不安なことがあれば、何でもおたずねください。患者さんにしっかりとご納得いただき、同意を得てから治療を開始します。
検査の結果から治療が可能かどうかを診断します。可能な場合は最善と思われる治療計画をご提案します。わからないことや不安なことがあれば、何でもおたずねください。患者さんにしっかりとご納得いただき、同意を得てから治療を開始します。
歯ぐきを切開し、インプラントを顎の骨に埋入する手術を行います。手術時には局所麻酔を行います。入院は不要で、日帰りで処置が行えます。
STEP5.治癒期間
顎の骨とインプラントがしっかり結合するのを待つ期間です。個人差はありますが、通常、早くとも3ヶ月程度かかります。
STEP6.人工歯の装着
顎の骨とインプラントの結合が確認できたら、人工歯を取りつけます。
STEP7.メンテナンス
治療が完了したら、メンテナンスを継続して行うことが大切です。歯周病と同じ症状のインプラント周囲炎になるリスクがありますので、定期健診やクリーニングなどを受けましょう。インプラントは適切なメンテナンスにより、長く(数十年)健康な状態で使用できます。
さまざまな症状に合わせたインプラント治療
当院では、患者さんのお口の状態に合わせて、各種治療技術を活用したさまざまなインプラント治療をご提供しています。他院で「インプラントはできない」といわれたケースでも当院で治療可能な場合もありますので、どうぞ一度、状態を診せにお越しください。
インプラントオーバーデンチャー
最小数のインプラント埋入(上下2本ずつ)により、総入れ歯を固定する方法です。歯を失った本数が多い方におすすめです。顎の骨にしっかり固定されることで、総入れ歯でも噛む力の十分な回復が期待できます。
ミニインプラント
細いインプラントを埋入することで、下顎の入れ歯を固定する方法です。通常、4本のインプラントを埋入します。
ショートインプラント
文字通り、比較的短いインプラントを使用した治療法です。顎の骨の厚みが足りないケースでも、ショートインプラントを使用することで治療が可能となります。
グラフトレス
顎の骨の量が足りないケースでは骨造成や骨移植が必要となり、時間や費用、そして身体的な負担も大きくなってしまいますが、これらの負担を必要としない治療法がグラフトレスです。インプラント埋入の角度に傾斜をつけたり、小さいインプラントを使用したり、さまざまな工夫を施してインプラント治療を実現します。
抜歯即時インプラント
抜歯と同時にインプラントを埋入する治療法です。治療期間や通院回数の軽減が可能です。その日のうちに仮歯をつけることができるため、歯のない期間がありません。事故や虫歯など、物理的に歯を失ったケースによく用いられます。
ソケットリフト
上顎の骨の厚みが少ない場合に行う治療法です。上顎の骨の上には「上顎洞(じょうがくどう)」という空間がありますが、その底部を持ち上げ骨補填材を注入し、骨の厚みを確保します。
GBR法
顎の骨幅が不足している場合に行います。骨の不足部分に骨補填剤を入れ、「メンブレン」という特殊な膜で覆うことで、骨よりも再生スピードの速い歯肉の侵入を防ぎながら骨の再生を促します。